虫歯になるメカニズム
- 虫歯菌はどこから来るのか?
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産後まもない赤ちゃんは、虫歯の原因となる虫歯菌を口腔内に持っていません。
虫歯菌は、風邪やインフルエンザなどのような細菌と同じで、人から感染して発症します。
具体的には、生後1歳7ヶ月~2歳7ヶ月にあるお子様が、周囲の成人からのキス、成人が口にした箸、スプーンやコップなどの食器類や食べ物などを介して感染してしまう経路があります。
- 虫歯菌と食べかす(歯垢)が歯を溶かす
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虫歯菌は、食べかす栄養として歯を溶かす酸を作ります。
歯の表面は酸で溶けてしまいます。
子どもの歯は表面がうすいため虫歯の進行が早く、大人の感覚で判断すると最悪抜歯になってしまいます。
虫歯菌が繁殖しないようにするためには、食べ物に注意を払うことや頻繁にしっかりと歯磨きをするなどが重要となります。
当院の安心の小児歯科治療
- 経験豊富なスタッフ
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お子様に対する治療技術や対応に関するノウハウなどを当院で習得した経験豊富な歯科衛生士や歯科医師らのスタッフ陣が、お子様の虫歯予防、治療や歯並び矯正などをサポートいたします。
お子様でも心配のいらない麻酔
お子様の治療で麻酔が必要となった場合には、成人の治療でも導入している「痛みの少ない麻酔」を適用しています。
当院における麻酔治療では、目的部位に塗布するだけで麻酔効果が得られる表面麻酔ジェルや麻酔注射時の痛みを軽減できる自動麻酔注入器などを用いています。
当院では徹底して、麻酔時における痛みや違和感を軽減する技術などを積極的に導入して、お子様にかかる精神的・肉体的ストレスをできるだけ少なくしています。
さらに、お子様の治療でわれわれのスタッフが注意していることは、お子様の前で「注射」、「刺す」というような言葉を発しないようにしています。
診察室内における、スタッフ間の会話にかいま聞く言葉でお子様に精神的ストレスを与えないようにしています。
また、麻酔針などがお子様の視界に入らないようにするなど、お子様目線にも心配りを行い、恐怖と感じられる要因をできるだけ排除した診察室にしています。
このように、当院ならではの豊富なノウハウを活用し、細心の注意を払い、お子様を治療させていただいております。
お子様の虫歯治療には、当院を一度受診してみていただければと思います。
- 「痛みが少ない麻酔」の治療ステップ
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1. 表面麻酔ジェルの歯ぐき表面への塗布
麻酔注射をする前に、あらかじめ歯ぐきの表面にジェル状の麻酔薬を塗布し、歯ぐき表面の感覚を麻痺させます。
これにより、麻酔注射時に注射針が歯ぐきに刺されても、痛みを感じにくくなります。
この処置ではジェル状薬を歯ぐきへ塗るだけなので、痛みは全くありません。
さらに、このジェル状薬にはフルーツ味が添加されているので、苦いとか臭いなどの不快感もありません。
このジェル状薬の塗布後、麻酔効果が表れるまでしばらく時を待ちます。2. 麻酔液の加温
注入する麻酔液をあらかじめ温め、人の体温へ近づけます。
麻酔薬の温度を体温とほぼ同じにすることで、痛みを軽減するテクニックです。
これは、知覚過敏の方が冷たすぎるお水を飲むと歯がしみるというメカニズムと真逆な状況を作り出しています。
知覚過敏は体温と水の温度があまりにも異なるために、知覚が敏感に反応したことにより起こっています。
すなわち、麻酔薬を加温することにより、体温と麻酔液の温度差をできるだけ小さくすることで刺激を軽減しているわけです。3. 麻酔薬の注入方法
麻酔薬の注入は、手動ではなく電動注射器で行います。
人間の手で行う手動注入では、どうしても薬液の注入速度および注入圧力にムラが生じるため、これらの変動に起因した痛みを感じることがあります。
しかし、電動注射器は一定の速度と圧力とで動作するため、これらの変動が大きくならないように麻酔薬をゆっくり注入することが可能です。
そのため、手動で薬液を注入するより電動注射器による注入のほうが速度ならびに圧力が安定しており、それにより痛みを軽減することができます。
そのため、当院では、電動注射器で麻酔注射をする方法を採用しています。4. 麻酔が効くまでのリラックスタイム
人は緊張感をもっていると痛みに対して敏感になってしまいます。
これはお子様でも同様です。 診察室に入ること、あるもの、音、におい、光など五感で感じられるものすべてが緊張感を高める因子となり得ます。
そのため、麻酔の効果が現れるまでは、先生およびスタッフとお話をしてリラックスしていただいています。
このようなコミュニケーションにより、麻酔後に行う治療に対しても、不安になる気持ちがなくなるように心がけています。
当院の虫歯予防プログラム
歯質を強くする効果があるフッ素や歯の溝を埋めて虫歯予防効果を高めるシーラントなどの処置と歯磨き指導を平行したお子様の虫歯予防プログラムを進めています。
数多くのお子様の虫歯予防を行ってきた当院のノウハウを最大限活用して、当院はこれからも、お子様の虫歯ゼロを目指した虫歯予防プログラムを展開していきたいと考えています。
- フッ素塗布による歯の強化
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フッ素は、ミネラルの一種であり自然界の食べ物にも含まれる成分です。
歯の表面にフッ素塗布を行うことにより、歯質を強化する効果が期待できます。
お子様の乳歯と生え替わったばかりの永久歯は特に、歯質が弱いため虫歯になりやすくなっています。
そこで、このフッ素を塗布することにより、成人の歯と同程度にまで歯質を強化することができます。
すなわち、虫歯になりにくい歯を得ることができます。
- シーラント(奥歯への白い薬の詰め物)による磨き残しの防止
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お子様の生え替わったばかりの奥歯の永久歯は成人のそれと比較すると、歯のくぼみにある溝が深くて細かい形状を有して複雑化しています。
そのため、歯ブラシがくぼみの中の溝の隅々まで届きにくく、虫歯になりやすい部位になっています。 そこで、白いプラスチック素材のシーラントで、お子様の歯のくぼみにある溝を埋めてしまい、虫歯予防する治療です。
虫歯治療に詰め物として使う「レジン(樹脂)」と同じ素材です。
さらに、この素材には前述の歯質を強化するフッ素成分が入っているので、磨き残しを防ぐばかりではなく歯質の強化も期待することができます。
乳歯から永久歯に生え替わったタイミングで、生えたばかりの永久歯にシーラントをすることで、効果的な虫歯予防を行えます。
シーラントの効果は永久ではないので、定期的にシーラントの埋め直しが必要になるのが、デメリットである考えられる方がおられるかもしれません。
しかし、この1つの治療で、虫歯予防のための歯質の強化ならびに磨き残し防止をカバーし、お子様の永久歯が一生お口の中で健康でいられる状況を作り出すことができるのはデメリットをはるかに凌ぐメリットにならないでしょうか。
- 歯磨き指導での磨き残しの防止
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当院では、お子様の時期における歯磨き指導が定期的に行われることが重要であると考えています。
磨き残しが、虫歯菌のエサであるので、エサを虫歯菌へ供給しなければ、虫歯菌が繁殖することを防ぐことができます。
磨き残しを防ぐ歯磨きトレーニングを定期的に受講されることにより、お子様が歯磨きの大切さを理解することでき、その磨き方が体にしみこんだものとなると考えています。
一度体にしみこんだ行動は、成人になっても消えることはなく、当たり前の習慣となると考えています。
お子様が当院の歯科衛生士と一緒に楽しみながら、効果的な歯磨き法を習得できるようにしませんか。
よくお寄せいただく質問・小児歯科Q&A
乳歯からの虫歯予防は非常に大切で、乳歯が虫歯になったままにしておくと乳歯から生え変わる永久歯に大きな影響を及ぼすします。
「どうせ永久歯(成人の歯)が生えてくるし、乳歯は虫歯になってもいいよね」…このようなお考えの保護者の方は、虫歯に対する認識を改めていただければと思います。
乳歯のときから虫歯になるリスクを減らすことにより、永久歯が虫歯になるリスクを大きく減らすことができます。
乳歯を虫歯で失ってしまったお子様は、永久歯も虫歯になりやすくなります。
さらに、虫歯などで早期に乳歯を失ってしまうと、その乳歯の下で生える準備をしている永久歯の生え方に影響を及ぼす場合があります。
乳歯が虫歯になることなく永久歯へ自然に生え変わるということは、お子様の将来の口内環境にとってとても重要なメカニズムなのです。
当院では基本的に、大人の方と一緒に診察室へお入りいただくスタイルを採用しています。
しかし、顔見知りの大人の方がそばにいることで、お子様が甘えて泣いてしまい、施術を行うことができないときもあります。
そのようなときには、付き添いの方は待合室でお待ちいただくことになりますが、そのようなことは稀です。
1~2歳のお子様は、付き添いの方のお腹に乗せていただいて処置を行うこともございます。
このように、お子様と一緒に診察室へ入っていただくことにより、お子様の口内環境の実情を知ることができますので、良いことであると当院では判断しています。
お子様を診察用のイスに無理に押さえつけるようにして治療をしていた時代もありましたが、それがお子様にとってハッピーなことなのでしょうか。
幼いときのこのような経験がトラウマとなり、成人になってからも暗く・つらい思いとして影をおとさないでしょうか。
このような経験を有する成人が、歯が痛くて辛い思いをしているときでも、幼少期の怖い歯医者のトラウマで体が震えてしまい、怖くて歯医者さんに行けないとしたら…。
そのため、当院ではこのような状態になってしまったお子様に対して無理矢理、治療を進めるようなことはいたしません。
当院では、お子様に少しずつ歯医者さんの雰囲気に慣れるステップを踏んでいただき、最終的には、治療室での処置がすべてスムーズできるように慣れてもらうようにしています。
まずは、診察室に入って、診療用いすに座ってみる。
全く痛みがないフッ素を歯に塗ってみる。
お口にお水を流してみる。
ブラッシング練習だけをしてみる。
など…そのときのお子様の状態を見極めて、無理なく、ステップを踏めるようにしています。
当院にいる歯医者さんたちが怖い人ではなく、好きになってもらうような工夫を行っています。